生物多様性・食糧・水

2017年05月07日

 

NEDO 南アフリカ共和国で省エネ型海水淡水化技術の実証事業開始

Keywords:    環境技術 

 

写真:海とダーバンスカイライン
イメージ画像:Photo by Lynn Greyling.

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2016年11月17日、南アフリカ共和国のダーバン市と共同で「海水淡水化・水再利用統合システム」の実証事業を開始することを発表した。同法人が国内事業において確立した省エネルギー型のシステムを基に、南アフリカ共和国における大規模な干ばつ等による深刻な水不足問題の解決を目指す。

同システムは、下水を再生処理する過程で余った水を用いて海水を希釈し塩分濃度を下げることで、従来の海水淡水化法に比べて消費電力を30%以上削減可能。また海水淡水化においては、塩分濃度が高い濃縮海水の排出による周辺海洋環境への影響が問題となっているが、同システムでは希釈した海水を淡水化することにより排水の塩分濃度を海水と同程度とし、海洋環境への影響を最小限に抑えることが可能。

今後3年間でダーバン市中部下水処理場に日量6250トンの飲料水を周辺地域の海水と再生水から生産可能な設備を構築し、従来法に比べ30%以上の省エネルギー化と周辺海洋環境への負荷低減を実証する。また将来的には設備を拡大しダーバン市への飲料水供給事業へと繋げ、深刻な水不足に直面している南アフリカ共和国全土、さらにはアフリカ地域への普及展開を目指す。

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