2003年01月20日
Keywords: 3R・廃棄物 企業(製造業) 地球温暖化 環境技術
富士通株式会社と富士通化成株式会社、株式会社富士通研究所は共同で、自社回収したノートパソコンのボディ(筐体)に使用されているマグネシウム合金の再生利用技術の実用化に世界で初めて成功し、2002年秋冬モデルのノートパソコン「FMV-BIBLO MG」と「FMV-BIBLO NB」に適用した。
近年、薄型軽量化と、マイクロプロセッサの高性能化に伴う発熱の問題などに対応するため、ノートパソコンにマグネシウム合金が用いられるようになっている。同社製の場合、当合金使用機種は筐体全体の重量中、25-50%を占めている。
当社では、筐体形成後に工場で発生する不要部分については、1999年冬モデルのノートパソコンから、再溶解によるリサイクルプロセスを適用しているが、回収したノートパソコン筐体の場合、そのまま筐体を再溶解すると、表面に施された塗装が燃焼して大量の粉塵や有毒なガスが発生するため、これまでリサイクルは行われていなかった。
同社では、アルカリ水溶液を用いて予め筐体の塗装を剥離した後に再溶解し、さらにその溶解液の成分を調整することにより、粉塵やガスの発生なしに初期材料と同等の性質を有する再生材料が得られるリサイクルプロセス技術を開発。今回、本プロセスの量産化技術を確立することで、実用化に成功した。
従来の形成プロセスと比べ、CO2換算で約1/6の低負荷を実現した。今回の取り組みにより、改正リサイクル法の施行によってはじまっているノートパソコンの回収・リサイクルへの対応力を高めることができる。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2002/12/4.html
登録日時: 2003/01/20 03:18:48 AM
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