エネルギー・地球温暖化

2013年11月11日

 

温暖化でリンゴが甘くなる? 温暖化による青果物の食味の変化が明らかに

Keywords:  地球温暖化  大学・研究機関  食糧 

 

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独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構の果樹研究所は2013年8月20日、地球温暖化により、リンゴの甘みが増しているという研究結果を発表した。温暖化が原因で農産物の食味が変化していることを立証した初めての成果である。

長野県果樹試験場および青森県産業技術センターりんご研究所との共同研究で、過去30~40年にわたるリンゴの品質データを分析した。その結果、酸含量は徐々に減る一方、糖含量はやや増加し、リンゴが甘く感じられるようになってきていることが分かったという。これまで、温暖化が原因で作物の収量や収穫日が変化していることは知られていたが、青果物の味が変化している知見が示されたのは世界で初めて。

変化が起きた原因は、春先の温度上昇で発芽や開花が早期化し、果実の生育期間が長くなる傾向にあることと、果実の成熟期の温度が高くなり酸含量の減少が進みやすくなったことにあると考えられる。

この研究成果は、温暖化の下でも食味の良い高品質な果実を生産できる新しい温暖化適応技術の開発につながると期待される。

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