エネルギー・地球温暖化

2013年11月05日

 

東大など、10万年周期の気候変動メカニズムを解明

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東京大学、海洋研究開発機構、国立極地研究所は2013年8月8日、氷期-間氷期が10万年周期で交代する大きな気候変動は、日射変化に対して気候システムが応答し、大気-氷床-地殻の相互作用によりもたらされるものであることを、最新の氷床-気候モデルを用いたシミュレーションにより世界で初めて解明した。

人類が進化してきたここ100万年間は、氷期と間氷期が交互に約10万年の周期で交代するにつれ、南極大陸やグリーンランドの氷床が変動し、130mにも及ぶ海面の高低変化を起こしてきた。このような気候と氷床の大変動の周期と振幅をもたらすメカニズムは謎であった。

今回得た結論の中で、北米大陸の形状や気候の地理的分布が重要で、北米の氷床には小さい日射量変化に対して大きく変化しやすい条件があること、および、大気中のCO2は、氷期-間氷期サイクルに伴って変動し、その振幅を増幅させる働きはあるが、CO2が主体的に10万年周期を生み出しているわけではないことを解明している。

この発表は、地球温暖化とその影響の長期予測に用いられる氷床-気候モデルの信頼性を検証する上でも意義があるとしている。

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