2012年05月23日
気象庁は2012年2月13日、海面から水深700mまでの海洋内部の水温が、世界全体平均で10年あたり0.02℃の割合で上昇していると発表した。船舶などによる1950年から2011年の水温観測データを解析した結果分かった。
これまでも海面水温の長期的上昇について明らかにしてきたが、今回の解析で、水温の上昇は海洋内部でも生じており、海洋が熱を蓄積していることが分かった。地球温暖化や、様々な時間スケールの自然変動による影響などにより、海面に加わった熱が海洋内部に伝わったり運ばれたりしたために起きたと考えられる。
海洋内部の水温の上昇は海水の熱膨張をもたらし、海面水位を上昇させている。人工衛星の観測によれば、1993年から2010年の間に1年あたり2.95mmの割合で海面水位が上昇しており、うち約1/3が、水深700mまでの海洋内部の水温上昇に伴う熱膨張によるものと考えられる。
同庁では解析結果は毎年更新していく予定。
登録日時:2012/05/23 06:00:15 AM