エネルギー・地球温暖化

2004年11月22日

 

日本のサンゴ礁の危機続く 白化・オニヒトデ被害拡大

Keywords:  地球温暖化  大学・研究機関  政府  生態系・生物多様性 

 

環境省は日本のサンゴ礁の現状及びその保全の取組に関する報告書「Coral Reefs of Japan」(英文)を発行した。

本報告書は、沖縄での2004年第10回国際サンゴ礁シンポジウムの開催を契機に、日本のサンゴ礁について国内外に紹介する目的で環境省と日本サンゴ礁学会研究者等の執筆協力を得て製作されたもの。

本報告書によると、1998年に世界的な規模で起きたサンゴ礁の白化現象で大規模な被害を受けた日本のサンゴ礁の回復が進んでいないことがわかった。白化現象は急激な環境の変化により、サンゴから褐虫藻が抜け出るため起こるが、主原因は地球温暖化による海水温上昇と相関関係があると示唆されている。

その後も頻繁に起こる白化現象やオニヒトデの大量発生による食害で多くのサンゴが減少し、サンゴ礁の生態系が壊滅的な危機に陥っているという。水面から海底面を垂直に観察した時のサンゴが着生可能な海底面(砂地や 泥地などを除く)に占める生存サンゴの被覆率を「被度」というが、2003年、沖縄県の調査によれば、沖縄島周辺において、サンゴの被度が25%を超えたのは80調査地点中、2地点のみであった。

和文版の「日本のサンゴ礁」も作成、サンゴ礁が存在する地方自治体等に配布され、サンゴ礁の保全に関する普及啓発、保全の取組の促進に活用される。



http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=5061



登録日時: 2004/11/22 11:53:19 AM

英語記事はこちら


 


 

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