3R・廃棄物

2002年11月24日

 

松下電器、世界初のプラスチック再資源化装置を開発

Keywords:  3R・廃棄物  企業(製造業)  環境技術 

 

松下電器産業は、使用済みテレビの筐体などに使用されている難燃剤入りプラスチックのプラスチク基材の物性を確保したまま難燃剤を除去させ、回収プラスチックのマテリアルリサイクルを可能にする「プラスチック再資源化装置」を世界で初めて開発した。2003年度中の商品化を予定。

この装置の目的は、難燃剤入りのプラスチックの効率的な再利用をすることであり、本装置を用いることにより、使用済み家電のプラスチックを物性をほとんど劣化することなく再生し、新たな筐体部品に成形することができる。同社がめざす「商品から商品」へのリサイクルが可能になり、テレビなど家電製品におけるリサイクル率のさらなる向上が見込める。

プラスチックの物性が保てるのは、比較的低温(160-200℃)で処理できる溶剤を用いて難燃剤のみを溶解させて除去するため。難燃剤を溶解した溶剤は再利用でき、溶剤処理までの工程がクローズドシステムで運用できるので、環境負荷物質は放出されない。また、難燃剤が除去された再生プラスチックには、新たに機能を付加する添加剤を自由に加えることができ、製品に応じた性能を持つプラスチックに自在に加工できる。

現在、使用済みテレビの難燃剤入りプラスチックは、ほとんどが埋め立てや焼却な どにより、廃棄処理されている。テレビの重量の約6割を占めるガラスや一部金属はすでにリサイクルされているが、これらを除いたうちの約半分がプラスチックであり、プラスチックのマテリアルリサイクルの実現が課題であった。本装置に関して、11件の国内特許と4件の海外特許を出願(一部取得済)。





登録日時: 2002/11/24 05:22:07 PM

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