市民社会の動き

2013年06月03日

 

住民の直接請求による都内初の住民投票が実現

Keywords:  市民社会・地域  NGO・市民 

 

JFS/First Citizen-Initiated Referendum Held in Tokyo
Copyright 小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会


2013年5月26日、東京都小平市で都の道路計画の見直しの賛否を問う住民投票が実施された。住民の直接請求に基づく都内初の住民投票として注目されていたが、有権者約14万5000人の投票率が35.17%と成立要件の50%に届かず、投票は不成立となった。

対象の都道は1963年に計画された「府中所沢線」のうち、市内を南北に通る約1.4キロの区間。計画通り、幅36メートル・4車線の広い道路が建設されれば、緑豊かな玉川上水が分断され、約1.3ヘクタールの雑木林の半分あまり、500本近い樹木が伐採されることになる。

環境悪化を懸念した地域住民は「小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会」を発足。7,000人を超える署名を集めて住民投票条例の制定を市に請求し、今回の住民投票が実現した。しかし、条例制定後に市が課した成立要件のため、市は投じられた5万1010票を開票することなく廃棄する方針。

「反映させる会」の共同代表を務める水口和恵さんは、「有権者の3分の1が票を投じたこと自体には意義があった。住民の声を反映しない道路計画のあり方に対する意思表示だ」と述べ、投票結果の公表を市に求めると同時に、事業主の都に対しては、国への事業認可申請の手続きを取り下げるよう要請するという。

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