糸島市、コンポストの普及で循環型社会に

福岡県糸島市のJA糸島アグリ店は2007年９月より、「捨てないで」という願いを込めて名付けた段ボールコンポストセット"すてなんな君"の販売を開始し、一般家庭での生ごみリサイクル運動を進めてきた。同市では人口が増加しているにもかかわらず、ごみが減ってきている。

"すてなんな君"は、約40Lの専用段ボールと竹チップや珪藻土、ビール酵母など25種類の主資材からなる培地、ぼかしなどのセット。このぼかしは、同市隣の福岡市にあるホテルの飲食店より排出される生ゴミを分別し、特殊菌を投入して高速醗酵させた特殊肥料。

１セットの価格は880円だが、同市では、住民に１個あたり400円を補助し、さらにJAと自治体が合同で説明会を開くなどして普及を促進してきた。不要の堆肥は販売店が引き取っている。これらの取り組みによって、同市の可燃ごみは、2008年度は前年度より425トン減少、2009年４～９月も前年同期より342トン減少した。