3R・廃棄物

2009年02月24日

 

日本における食品ロスの有効活用と「フードバンク」の普及をめざして

Keywords:  3R・廃棄物  NGO・市民  食糧 

 

JFS/Second harvest
Copyright セカンドハーベスト・ジャパン


食品関連企業から、企業の高い品質管理により、やむなく廃棄対象になる食品を引き取り、児童養護施設や母子生活支援施設などへ送る活動が、日本で動き始めている。この仕組みはアメリカで始まった「フードバンク」というシステムで、日本ではセカンドハーベスト・ジャパン(以下、2HJ)という団体が2000年から始め、2007年には300トンの食料品(1億800万円相当)を配った。

現在日本では、約2000万トンの食品が廃棄されているというデータがある一方で、毎日の食べものに困っている人が65万人以上いると2HJでは試算している。そこで2HJでは賞味期限もあり、食品の安全性は十分に保証されているものの、パッケージの不具合や賞味期限接近などにより市場流通性を失った食品を食品関係企業などから寄付してもらい、その食品を生活困窮者に提供している。

まだ食べられるものを有効活用しようというこの試みは、企業においても廃棄コストを下げる意味から大きなメリットがあり、2007年には支援企業全体の経費削減総額は3500万円になった。

また2HJはフードバンク活動以外にも、生活困窮者と支援者が同じ社会に生きる者同士の問題とし、生活困窮者の課題を認識して行くことを目指して政策提言にも励んでいるほか、2008年10月16日には、食品関連企業やその他の企業、マスメディアや市民も交え、日本初のフードバンクシンポジウムを開催するなど、日本ではまだ認知度が低いフードバンクの普及に努めている。

セカンドハーベスト・ジャパン ホームページ
http://www.2hj.org/
「先進国で起きる『飢餓問題』の構造」
(ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジ 第2期・第9回講義録)
http://www.japanfs.org/ja/pages/027977.html

登録日時: 2009/02/24 06:00:15 AM

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