2006年08月23日
日本のNGOであるリサイクルせっけん協会の支援によって、廃油から石鹸を作るリサイクル石鹸の製造がアジアの各地で展開されている。1991年韓国で始まったこの活動は、タイ、フィリピン、マレーシアへと運動が広がって、2006年現在は、インドネシアで工場作りを準備中。
タイのバンコクでは、スラム地区クロントイでスラム住民の生活改善に取り組むNGO「シャンティ国際ボランティア会」(SVA、本部・東京)の敷地の一角に石鹸製造機が据え付けられており、近所の住民が持ってきた使用済みの食用油から粉石けんを年間500キロ製造している。その大半は、タイ南部で無農薬バナナを製造する生協に卸され、生協は無農薬バナナをこの石鹸で洗ってから輸出する。
リサイクルせっけん協会事務局長の谷洋一さんは、1950年代半ばに水俣市で起きたメチル水銀による公害問題で患者支援の活動を続けるなかで、水質汚染防止を目指して1987年に水俣市にリサイクル石鹸工場を立ち上げ、石鹸製造を始めた。タイでの支援活動は、アジアの環境問題に関心を寄せ実態調査のためクロントイを訪れた谷さんにSVA が協力を呼びかけて生まれた。
こうしたリサイクル石鹸運動に携わるメンバーが、毎年アジア各地でアジア生活環境会議を開催、交流を深めている。
http://www.sekken.jp/info.html
http://www.sekken.jp/action_overseas.html
登録日時: 2006/08/23 06:35:57 AM
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