3R・廃棄物

2005年11月07日

 

劣化しないセラミックスで廃熱から発電

Keywords:  3R・廃棄物  再生可能エネルギー  政府 

 

産業技術総合研究所関西センター(大阪府池田市)は2005年5月31日、酸化による劣化現象が全く無いセラミックス材料を用いた熱電変換モジュールの開発に成功したと発表した。これによって、ゴミ焼却場、工業炉、自動車などから大量に廃棄されている未利用の廃熱エネルギー(全消費エネルギーの約70%)からの発電が可能となり、省エネや二酸化炭素の排出削減につながる。

熱電発電は熱を直接電気に変換する発電方法。小さな熱エネルギーでも効率よく変換できるため、熱源しかない災害地での緊急電源や携帯機器用電源にも応用できる。また、機械部分がないため、メンテナンスの必要がなく、長寿命である。

今回開発されたモジュールは800℃の高温での動作が可能で、コバルト酸化物とニッケル酸化物を組み合わせたセラミックス材料で構成されている。小型、軽量で約10ワットの発電能力がある。従来の材料は金属であるため、高温での溶融や酸化による性能劣化、鉛などの毒性元素を含むなど、実用化が困難であった。

産総研は自動車など、搭載する熱機関に合わせた形状でのモジュール開発を自動車、工業炉メーカーなどのユーザーと取り組み、廃熱回収を実現させたいとしている。



http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2005/pr20050531/pr20050531.html




登録日時: 2005/11/07 08:48:12 AM

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