3R・廃棄物

2005年10月28日

 

シャープ、液晶パネルからインジウムのリサイクルに成功

Keywords:  3R・廃棄物  企業(製造業) 

 

シャープは、2005年5月24日、液晶パネルに形成される透明電導膜のITO(Indium Tin Oxide)から、独自の手法により、インジウムのリサイクルに成功したと発表した。

近年、液晶テレビをはじめとする液晶応用商品の急速な需要拡大に伴い、透明電導膜の材料であるインジウムが大量に消費されている。また、プラズマディスプレイや有機ELなどの様々なフラットパネルディスプレイの透明電極としても広く採用されている事から、今後も一層の消費量拡大が見込まれている。

しかし、インジウムは亜鉛鉱の副産物として精製されることから、資源的に極めて稀少な金属。同社では、今後、液晶ディスプレイの需要拡大に伴い、買い替えなどによって廃棄される液晶パネルが増大すると予想し、この液晶パネルの透明電極からインジウムを回収する試みを検討してきた。

今回開発した手法は、液晶パネルをガラスカレット状に粉砕した後、酸溶解し、インジウムの特性を生かした分離新技術によって回収するもの。本手法は、一般的な薬品を用い、高温・高圧といった大きなエネルギー負荷をかける必要がなく、シンプルなプロセスで、しかも高純度のインジウムを回収できる。同社では、今後実稼動に向けて、大型実験機による検証実験を行い、インジウムのマテリアルリサイクルを目指す考え。






登録日時: 2005/10/28 01:33:21 PM

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