3R・廃棄物

2003年05月31日

 

ビールの副産物で甘いトマトを

Keywords:  3R・廃棄物  エコ・ソーシャルビジネス  企業(製造業)  食糧 

 

アサヒビール株式会社は、新日本空調株式会社と共同出資で設立した、アサヒエコロジー株式会社を通じて、「麦芽の殻皮」(モルトフィード)を圧縮成形、炭化した新素材である「モルトセラミックス」を培地に使用し、養液栽培した高糖度トマトの販売を開始した。

通常の食用トマトの糖度が4-5度であるのに対して、一般的に糖度8度以上のトマトを高糖度トマトと呼ぶ。高級青果として取引され、店頭では通常のトマトの3-4倍程度の価格で販売されることが多い。

モルトセラミックスとは、アサヒビールと新日本空調が共同で量産技術を開発した、ビールの製造工程で副産物として発生する「麦芽の殻皮」(モルトフィード)を乾燥、圧縮成形のうえ、焼成したセラミックス。均質で高純度の炭素を含有し、備長炭並みの硬度を有し、重金属類を一切含まず安全性が高い、大麦由来の豊富なミネラル成分を含有する、水のpH値を強アルカリ性に変えない、といった特性をもつ。

両社では、その特性をいかした多様な用途開発・事業化を進めることを目的に、アサヒエコロジーを合弁で平成14年に設立し、商品化第一弾として洋らん・東洋らん用の植込材「オーキッド・ベース(商品名)」(特許申請中)を平成13年より販売している。

今回の事業は、栽培試験を通じて、トマトの糖度が高まるなど、モルトセラミックスが養液栽培の培地に適することがわかったため、有限会社樫山農園がモルトセラミックスを培地に用いた高糖度トマト(商品名:「珊瑚樹」)を生産。アサヒエコロジーがそれを販売し、モルトセラミックスの養液栽培向け培地用途の事業拡大をめざすもの。



http://www.asahibeer.co.jp/news/2003/0411.html




登録日時: 2003/05/31 01:16:23 PM

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