3R・廃棄物

2003年01月29日

 

冷蔵庫の断熱材フロンも回収・破壊へ

Keywords:  3R・廃棄物  化学物質  政府  政策・制度 

 

2002年11月11日、環境省と経済産業省は、フロン回収破壊法の完全施行(2002年10月)を受けて、家電リサイクルにおけるフロン対策を強化することを決めた。

家電リサイクル法は、テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機のリサイクル・再商品化を進めるために2001年4月1日に施行されたもので、概ね順調に取り組みが進められている。

家電リサイクル法では、家庭用エアコン及び冷蔵庫の冷媒フロン類の回収と、回収されたフロン類の再利用または破壊が義務づけられているが、冷蔵庫の断熱材に含まれるフロン類については、技術面での困難さがあったため、義務化されていなかった。

家電リサイクルの再商品化施設での技術や設備導入を踏まえ、このたび、家庭用冷蔵庫の断熱材フロンと代替フロンの回収、破壊を新たにメーカーに義務づける方針を決めた。

断熱材の発泡のためのフロンは、1990年代後半以降は、特定フロン(CFC)は使用されておらず、代替フロン(HCFC)も、炭化水素(シクロペンタン)への切り替えが進んでいる。

日本の家庭用冷蔵庫の国内市場は、2001年で約489万台。日本での冷蔵庫の買い替え期間は平均で約11年である。排出台数のうち、CFCを断熱材に用いた冷蔵庫は、2001年度には約90%を占めているが、2009年度にはほぼなくなるとみられる。HCFCを用いた冷蔵庫は2001年の10%弱から、2004-2009年には30-40%で推移すると見込まれている。

2000年時点での家庭用断熱材フロンの推定残存量は、約18,000トン。政令の改正によって、この断熱材フロンの回収・破壊が義務づけられる。

あわせて、これまで家電リサイクル法の対象として明確に記述されていなかった家庭用冷凍庫についても、対象品目に加える。家庭用冷凍庫の国内市場は、2001年に約45万台で、冷蔵庫の1割以下と排出量は少ないものの、消費者の混乱を回避するため。




登録日時: 2003/01/29 09:07:21 AM

英語記事はこちら


 


 

このページの先頭へ