2011年06月28日
Keywords: 再生可能エネルギー 3R・廃棄物 企業(製造業) 環境技術
熱制御技術のベンチャー企業ダ・ビンチ(奈良県)は、ロータリー熱エンジン(RHE)により、利用が困難とされてきた80~200℃の低温廃熱を回収して発電するシステムを開発している。30kWのシステムを2011年5月に完成し、耐久テストを経て12月頃から製造に着手し、2012年3月頃発売を予定している。
RHEは同社で開発した外燃式のバンケル型ロータリーエンジンで、ランキン・サイクルにより駆動する熱エンジン。東京大学と共同研究し、2009年6月に500W級を完成させた。RHEはローター部、発電機部、蒸発部、凝縮部および作動液から構成されている。外部からの廃熱によって蒸発部の作動液が蒸発し気体となってローターを回転させ、ローターに直結している発電機で発電する。ローターから出た気体は凝縮部で液体に戻り、再び蒸発部へ供給される。
作動液としては水、エタノール、アンモニアなどを、廃熱温度に応じて使い分けることで、作動液の沸点近傍での温度差を十分に確保し、低温廃熱を効率的に再資源化できる。用途としては工場などの廃熱やコジェネレーション、ボイラーなどの圧力差発電などへの活用が考えられる。
登録日時:2011/06/28 06:00:15 AM
ダ・ビンチ
http://www.davinci-mode.co.jp/
困難とされていた低温廃熱で発電が可能低温廃熱回収システム
http://www.kiis.or.jp/number1/pdf/19_oR2bK.pdf