エネルギー・地球温暖化

2010年02月03日

 

下水汚泥由来バイオガスを都市ガスとして直接供給

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(製造業)  企業(非製造業)  地方自治体 

 

JFS/Sewage Sludge Biogas
Copyright 株式会社神鋼環境ソリューション

大阪ガスと神戸市、神鋼環境ソリューションは2009年10月19日、下水処理場から発生するバイオガスを都市ガスと同等のレベルまで精製し、直接ガス導管に注入する実証事業を2010度に事業を開始する予定と発表した。こういう試みは国内初。年間約80万立法メートルのバイオガス導入を予定しており、約2,000戸の家庭が1年間に使うガス量を賄うことができる。これによって削減されるCO2量は年間約1,200トン。

バイオガスは下水汚泥や食物残渣などから発生するメタンを主成分とする可燃ガスで、カーボンニュートラルであり、再生可能エネルギーであることから、温暖化対策の一つとしてその有効利用が期待されている。しかし、下水汚泥の処理過程で発生するバイオガスは、カロリーが低く、不純物を含むため用途が限られていた。神戸市と神鋼環境ソリューションは、神戸市の東灘処理場から発生するバイオガスの精製に取り組み、天然ガス自動車の燃料として利用することに成功。2008年4月から「こうべバイオガス」の名称で市バスや民間の運送トラックなどに販売している。

今回の事業は、「こうべバイオガス」のさらなる利用拡大を図ろうとするもの。東灘処理場では、既存の精製設備に加え熱量調整設備や微量成分除去設備を設置し、処理場から発生するバイオガスを、大阪ガスが供給する都市ガスと同等レベルにまで高度精製。そのバイオガスをガス導管に直接導入して大阪ガスの需要家に都市ガスとして供給する。

下水汚泥からのバイオ天然ガス 神戸市バスの燃料に(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024091.html
東京ガス 2008年4月よりバイオガスの購入を開始(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024892.html
神戸市東灘の下水処理場において
日本初のバイオガス都市ガス導管注入実証事業を行います
http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2009/1177521_1256.html

登録日時:2010/02/03 06:00:15 AM

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