エネルギー・地球温暖化

2005年07月16日

 

三井造船、天然ガスの新しい輸送・貯蔵方式の実用化研究へ

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(製造業)  環境技術 

 

三井造船は、2000年度から、クリーンエネルギーとして世界中で需要が急増している天然ガスの新しい輸送・貯蔵方式として、天然ガスハイドレート(NGH)の開発に取り組んでおり、実用化研究の段階に入っている。2010年には天然ガス量で40-50万トン規模の実用化を目指している。

NGHは、天然ガスの水和物で、大気圧下摂氏マイナス20度で安定した固体状態を保ち、約170倍のガスを包蔵する。2002年2月には日産600kgのNGH製造およびペレット化、再ガス化テストプラントを完成し、連続運転に成功した。実用化に向けて年間100万トンの天然ガスのハイドレート化設備、積載重量13万トンクラスの輸送船などを開発中。

液化天然ガス(LNG)方式は、摂氏マイナス162度の極低温を要するので、マイナス20度で輸送できるNGH方式の方がコスト面で有利。同社では、年間100万トンの天然ガスを3500海里輸送する場合で比較すると、初期投資額で23%、輸送するガスの価格で19%安くなると試算している。

世界には採算面から未開発の中小ガス田が数多く存在するので、ガス資源の有効活用の手段としても期待されている。




登録日時: 2005/07/16 02:18:55 PM

英語記事はこちら


 


 

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