政策・制度・技術

2005年02月10日

 

河川の化学物質濃度の詳細推定が可能に

Keywords:  政策・制度  化学物質  大学・研究機関  政府    生態系・生物多様性 

 

産業技術総合研究所(独立行政法人)は、河川流域における化学物質のリスク評価とリスク削減対策を評価できる「産総研?水系暴露解析モデル(AIST-SHANEL)Ver.0.8」を開発したことを、2004年11月11日発表した。

2001年より開始されたPRTR制度により、化学物質を取り扱っている事業所は環境へ排出される化学物質の量を報告することになっているが、今回開発されたモデルは、このPRTRの排出量データを使い、さらに河川流域の気象、地理、下水道、工業統計などの情報を入力することで、河川流域の化学物質暴露濃度に関する詳細な情報を簡単に把握できるようにしたもの。暴露濃度の推定は一日ごと、1キロメートルメッシュ単位でなされる。

このような詳細な情報が得られるようになることで、生態リスクを評価し、排出源と暴露濃度との因果関係をみることができることから、リスク削除対策の評価も可能となる。

近年、化学物質による環境汚染が社会的な問題となっているが、特に水生生物への影響が懸念されている河川流域に存在する化学物質に関しては、情報が少なく評価が難しかった。このモデルが、化学物質排出事業者、河川流域を管理する地方自治体、そして一般ユーザーにとって、課題解決への有効な手段となることが期待される。




http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2004/pr20041111/pr20041111.html


登録日時: 2005/02/10 10:14:19 AM

英語記事はこちら


 


 

このページの先頭へ