政策・制度・技術

2004年12月10日

 

購入費助成で雨水タンク普及 神戸

Keywords:  政策・制度  NGO・市民  地方自治体   

 

神戸市は2003年から3年間の予定で、雨水タンクの購入費用の助成を試験的に始めたが、2年目の半ばですでに、当初の総予定数を超えてしまうほどの数の申し込みが殺到しており、その関心の高さに関係者も驚いている。

近年、雨水を貯めてさまざまな用途に利用しようという市民の動きが各地で生まれ、それをうけて雨水タンクの購入費用を助成しようという自治体が増えているが、神戸市の助成対象の東灘区の南部地域は、雨水と生活排水をいっしょに処理する「合流式」の地域であり、大雨時の下水処理場の水量の激増を解消することも狙っている。

150-200リットルの雨水タンクの値段は3-5万円ほどになるが、その3分の2を市が補助する。上限は3万円。市では年間100個ほどの雨水タンクへの助成を予定していたが、初年度には182世帯の申し込みがあり、124世帯に助成。04年度は半ばですでに申し込みは100を超えている。この調子でいくと対象となる総世帯数約7000のうち3%を超える世帯がこの助成制度を利用して雨水タンクを設置することになる。

東灘区は1995年に起きた阪神淡路大震災で、高速道路の橋脚が崩れ落ちるなど被害の最も大きかった地域の一つ。ライフラインの切断が長引き、住民は大変な苦痛を体験。「雨水が貯めてあると安心です」「こんど断水がおきてもトイレに雨水が使えます」といった声がよせられ、対象地域外の住民からも多くの問い合わせがきている。






登録日時: 2004/12/10 09:28:30 PM

英語記事はこちら


 


 

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