2004年07月19日
Keywords: エコ・ソーシャルビジネス 企業(製造業) 化学物質 大学・研究機関 環境技術
福岡県工業技術センターとクラボウは、染料を使わない羊毛着色を共同で開発した。クラボウでは2004年5月より、この新着色方法で着色した生地を「エコ・トーン」の商品名でテスト販売する。
2000年より始まったこの共同開発は、「天然」「堅牢(色落ちしにくい)」「環境」の3つのキーワードのもと進めてきたもの。染色は資源多消費型プロセスの上、黒やネイビーといった濃色の羊毛製品は、クロムなど合成染料を使用した染料が多く、環境への負荷やリサイクルの面で問題があった。
そこで色素や染料に目を向けるのではなく、天然から得られる動物繊維(絹、羊毛)に着目。動物繊維である蛋白質が持つ種々の官能基と天然由来成分(ポリフェノール)をある条件下で反応させることによって濃い色を出すことに成功。その結果、従来の染料と比べ、環境負荷値を最大約60%削減できることが明らかになった。
クラボウでは、羊毛以外にも絹、皮革の着色技術等を生かしてセルロース系繊維についても着色技術の確立を目指す考え。
http://www.kurabo.co.jp/news/20040427174753.html
登録日時: 2004/07/19 11:46:45 AM
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