エコ・ソーシャルビジネス

2010年12月04日

 

NEC 安定した供給性と高い植物成分率・耐久性をもつバイオプラスチック開発

Keywords:  エコ・ソーシャルビジネス  企業(製造業) 

 


電機大手のNECは2010年8月25日、非食用の植物原料を用いて、世界で初めて、安定した供給性と高い植物成分率、電子機器に必要な耐久性を同時に実現したバイオプラスチックを開発したと発表した。

主な原料は、草や穀物の茎などの主成分であるセルロースとカシューナッツ生産時に大量に副生する殻から抽出される油状物質のカルダノール。共に多くが廃棄されているため、安定供給を確保できる。さらに、植物資源を主原料に用いることで、70%以上の高い植物成分率を達成し、従来のセルロース系バイオプラスチックの特性を確保するために必要だった石油系添加剤の大量混合による植物成分率の低下を防げる。

また、水をはじき、柔軟な部分と変形しにくい部分からなる分子構造をもつカルダノールを、化学反応しやすいように改質し、セルロースと化学結合することにより、加熱した際の溶融性(樹脂化)、強靭性(強度・伸び)、耐熱性、耐水性、および短時間で成形できる非結晶性を同時に実現する。

同社は今後、量産技術や用途に応じた実用特性を実現するための研究開発を進め、2013年度内に電子機器向けの実用化を目指す。

NEC 環境調和性を実現した難燃性バイオプラスチックを開発・実用化(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/029633.html

非食用の植物資源を用いて高植物成分率と高機能を
世界で初めて両立したバイオプラスチックを開発
http://www.nec.co.jp/press/ja/1008/2501.html

登録日時:2010/12/04 06:00:15 AM

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