2006年11月25日
東京ガスは、処理量1トン/日規模の実証試験プラントにて海藻バイオマスのガス化試験を行い、メタンガスを発生させることに成功した。メタン発酵により1トンの海藻バイオマスから約20KLのメタンガスを発生し、発生したガスを用いてガスエンジンコージェネレーションシステムで発電および熱回収を行ったことを2005年12月1日、農林水産技術研究ジャーナル誌で発表した。
同社が取り扱っている海藻バイオマスは、漂着海藻ゴミと漁場保護のための養殖海藻。漂着海藻ゴミのうち、特にアオサは、内湾沿岸で大量に海岸に漂着・堆積し、景観を損ね、夏場は悪臭を放つ。一方、養殖海藻は、富栄養化の低減や波消し効果を目的とするものだが、食用に適さない。そこでこれらの海藻バイオマスをエネルギー源として有効に利用する試み。
回収されたアオサやコンブは破砕された後、メタン発酵させ、発生するバイオガスを貯蔵。貯蔵されたバイオガスはガスエンジンコージェネレーションシステムに送られ、発電と熱回収が行われる。発生した電気は設備内の照明などに利用され、熱は発酵槽の加温に用いる。
同社では、この試験のデータや運転データを蓄積し、2007年度の技術的な実用化を目指す考え。
http://www.tokyo-gas.co.jp
http://www.tokyo-gas.co.jp/index_e.html
登録日時: 2006/11/25 12:01:02 PM
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