2006年07月26日
Keywords: エコ・ソーシャルビジネス 企業(製造業) 地方自治体 生態系・生物多様性
ペレットストーブなどで使用する木質ペレットやペレット製造機を製造、販売している新興工機は、放置竹林の竹を使用した牛の飼料用竹ペレットの開発に取り組んでいる。イノシシに、燃料用として燃焼試験のために製造した竹ペレットを食べられていたことをヒントに、愛媛県畜産試験場と共同研究をおこなっている。
竹はタンパク質含量が低いため、醤油粕を混合したペレットを製造して、不足するタンパク質を補充。混合ペレット製品に対する乳牛の嗜好性は竹のみのペレットよりも良い傾向が見られた。低・未利用の食品残渣を混合すれば、低コストでタンパク質の補充が可能となり、ゴミの減量にもつながる。
2006年度中には、混合ペレットを製造販売するために必要な実証データが得られる予定で、同社では2007年度の製造販売を目指している。
近年、管理の行き届かない「放置竹林」の侵食による景観および生態環境の悪化が社会問題となっており、発生する竹材の利用先が求められていた。日本では畜産用粗飼料(植物由来の多繊維質飼料)の多くを輸入に依存しており、畜産農家にとっての経営上の大きな不安定材料となっていた。飼料用竹ペレットは、健全な竹林の管理と、粗飼料自給率の向上に寄与すると期待されている。
http://www.kubocom.co.jp/kouki/index.shtml
http://www.pref.ehime.jp/chikusan/
登録日時: 2006/07/26 11:29:02 AM
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