エコ・ソーシャルビジネス

2006年06月18日

 

アイロンがけも可能に 帝人が高耐熱性バイオプラスチックを開発

Keywords:  エコ・ソーシャルビジネス  企業(製造業)  大学・研究機関 

 

帝人と武蔵野化学研究所の両社は2006年3月28日、融点が約210℃という高い耐熱性を持つ新型バイオプラスチックの共同開発に成功したと発表した。

この新型バイオプラスチックの高耐熱性は、代表的な耐熱性プラスチックとして電子機器部品などに汎用されているポリブチレンテレフタレート(PBT)に匹敵するもの。この高耐熱特性によって既存のバイオプラスチック製繊維では不可能だったアイロンがけが可能になり、フィルムや樹脂などは高温成形処理もできるようになる。また透明性においても、この新型バイオプラスチックはポリエチレンテレフタレート(PET)を上回る高透明性を持つ。

既存のバイオプラスチックは、耐熱性、耐衝撃性などの性能面で石油由来のプラスチックに及ばず、ポリプロピレンなど限られた素材の代替としてしか用いられていないため、市場での普及が進まないのが現状。今回の開発によって、現在プラスチック素材として広く使われているPBTやPETをバイオプラスチックで代替することが可能になると期待される。

両社は近い将来の量産体制を視野に入れつつ、当面は保護フィルム、繊維製品、自動車、家電用部材での活用を想定して2008年中に年間数百トン規模で市場参入することを目指す。





登録日時: 2006/06/18 05:50:36 AM

英語記事はこちら


 


 

このページの先頭へ