エネルギー・地球温暖化

2006年05月10日

 

産総研、高効率のマイクロ燃料電池の開発に成功

Keywords:  再生可能エネルギー  大学・研究機関 

 

産業技術研究所(産総研)は2006年1月18日、高効率なマイクロ燃料電池を開発したと発表した。燃料電池の中でも最も効率が高いのは固体酸化物型燃料電池(SOFC)だが、今までのものは動作温度が800-900℃と高温で、大型発電設備への応用等に限られていた。今回、高度なセラミック製造プロセス技術を用いることにより、500-600℃の低温領域で動作できる、マイクロチューブ式SOFCの開発に成功したもの。

このSOFCは、長さ1センチ、直径0.8-1.6ミリ。電解質材料に低温での酸素イオン伝導度が高いセリア系イオン伝導体セラミックスを用い、セラミック電極体の最適化を実現。1.6ミリ径SOFCに450-570℃で水素を流した結果、0.17-1ワット/平方センチ(450-570℃)の電力が得られ、セリア系電解質では世界最高水準のエネルギー変換特性を達成した。

0.8ミリ径SOFCを1立方センチ当たり約100本集積した場合、15ワット(550℃作動時)の発電が期待できることから、家庭用分散電源、移動電子機器用電源や自動車の補助電源等としての幅広い応用が期待できる。同研究所は今後、SOFCの集積化や、急速起動停止運転にも対応可能なスタックモジュール製造技術開発を検討していく考え。



http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2006/
pr20060118/pr20060118.html





登録日時: 2006/05/10 10:55:18 AM

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