2006年04月23日
Keywords: 再生可能エネルギー 大学・研究機関 政府
茨城県つくば市にある農業生物機構・花き研究所では、野菜や花の園芸ハウスを太陽熱を利用して温めた水で保温するシステムを開発、2006年から実証試験に入った。
ハウスを3重のフィルムで覆い、外側と真ん中のフィルムの間に空気を送り、真ん中と内側のフィルムの間にはポンプで水を循環させ、昼間の太陽熱で温める。温められた水は地下に貯めておき、夜間気温が下がるとポンプで汲み上げてフィルムの間を再び循環させる仕組み。
真冬でも太陽熱で水は14-15度に温められ、地下10センチに設けられた深さ30センチの蓄熱槽で蓄熱される。この温水を使った保温で、イチゴなら他の暖房なしで栽培が可能。花きの場合は補助暖房が必要になるが、それでも暖房コストは大幅に減り、バラの場合、重油による暖房に比べコストが6-7割減ると予想される。
ハウス栽培は施設の暖房に相当量の重油を必要とするため、最近の石油高騰は農家にとって大きな打撃となっている。開発にあたった同研究所栽培システム研究室では、当システムの普及を目指し、メーカーと連携して低コスト化にも取り組んでいる。
http://flower.naro.affrc.go.jp/
登録日時: 2006/04/23 01:13:59 PM
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