エコ・ソーシャルビジネス

2005年11月30日

 

低環境負荷の塗料開発 マツダと日本ペイント

Keywords:  エコ・ソーシャルビジネス  企業(製造業) 

 

マツダは2005年7月29日、揮発性有機化合物(VOC)や二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅に削減する下塗り塗料(電着塗料)を日本ペイントと共同開発したと発表した。同社はこれまでに、中塗り・ベース(上塗り)・クリアの塗装工程を集約した「スリー・ウェット・オン塗装技術」を開発し、国内の全工場に導入してきたが今回開発した塗料は、防錆用の下塗り工程で環境負荷物質を大幅に低減するもの。

電着塗装は、車体を塗料中に沈め、電気を流すことによって鋼板上に塗料を付着させる工程。従来の塗料では電気の届きやすさの差で外側と内側の塗膜の厚さが不均一になるため、車体の外側には塗料が余分に付着し、車体内側の付着量が少ないという問題があった。

今回開発した電着塗料は、塗料特性の粘度を低くし電気抵抗を上げることにより、少ない電気量で塗装できるようにしたもの。内側にも均一な塗装膜を形成でき、車体内側の防錆性能を高めることができる。また、余分に塗料が付着していた車体外側の塗装膜厚を適正レベルに抑制できるため、塗料自体の総量も削減可能となった。

マツダは年内に新塗料を4工場すべてに導入する予定。下塗り工程におけるVOCの排出量は年間32トン、塗料製造工程におけるCO2の排出量は年間8.8トン、下塗り用塗料使用量の従来比10%以上削減できるとしている。



http://www.mazda.co.jp/publicity/


マツダ、環境対応型塗装技術の開発で「新機械振興賞」を受賞 (関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/db/572-j


登録日時: 2005/11/30 03:56:39 PM

英語記事はこちら


 


 

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