政策・制度・技術

2004年10月22日

 

2004年度版環境白書、キーワードは「環境のわざと心」

Keywords:  政策・制度  政府 

 

環境省は2004年5月、04年版「環境白書」を刊行した。現代を「産業革命」や「IT革命」に続く「環境革命」の時代と位置づけ、環境保全をバネにした新しい社会経済への発展が始まるとしている。

日本には、環境保全の分野で最高水準の技術開発がなされるなど、世界に誇る「環境のわざ」がある。また、古来から自然を敬ってきた日本人には環境を大切にしようとする心があり、「もったいない」という言葉にも昔から受け継いできた「環境の心」が表れている。「環境のわざ」と「環境の心」が結びつくことで、相乗的な環境保全効果が期待できるとしている。

白書では、環境保全を考えた消費者の行動が環境に配慮した機器やサービスの需要や市場を誘発する「環境誘発型ビジネス」の市場を試算。2000年現在の市場規模の約41兆円から、2025年には2.5倍の約103兆円になり、雇用規模は約106万人から、2倍の約222万人になると予測している。

日本の省庁に関しては縦割り行政の弊害がよく指摘される。持続可能性に関しても、「環境省」は自然保護などの環境、経済に関わる部分は「経済産業省」、ダムや道路などは「国土交通省」、女性や障害者、労働状況などの社会的側面は「厚生労働省」などと縦割りゆえの問題がしばしば指摘されている。

そのなかで、今回の環境白書では「環境と経済の好循環」を呼びかけ、「環境だけ」ではなく「環境も経済も」いっしょに考えていこう、という姿勢が示されている。



http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/hakusyo.php3?kid=219




登録日時: 2004/10/22 11:48:31 AM

英語記事はこちら


 


 

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