政策・制度・技術

2013年02月16日

 

奈良県森林技術センター 竹材でバイオマスプラスチックの開発に成功

Keywords:  環境技術  大学・研究機関 

 

JFS/Nara Forest Research Institute Succeeds in Developing Bioplastic Using Bamboo
Copyright 奈良県森林技術センター


奈良県森林技術センターは2012年9月18日、竹材(竹粉)を80%含有するバイオマスプラスチックを開発したことを発表した。

これまで木粉とポリプロピレンなどの熱可塑性プラスチックとを混練して得られる成形物は使われているが、木材は親水性でありプラスチックは疎水性であるため、親和性は低く、木粉はあくまで増量剤的に用いられるだけで、さらに木粉率が50%程度であるにもかかわらず、湿度変化による寸法変化が大きいなどの課題があった。

一方、竹は資源として地域に豊富にありながら、ほとんど利用されていないため、西日本を中心に、放置されて荒廃した竹林の面積が増大しているという問題が起きている。

そこで同センターでは、二百数十℃での「過熱蒸気(低温炭化)処理」を竹材に施し、細粉化して熱可塑性樹脂と混練。低温炭化により竹粉が疎水化されて、80%の竹粉率であっても(1)熱可塑性プラスチックとの相溶性が改善、(2)成形品の強度性能が改善、(3)成形品の吸水性やそれに伴う寸法変化が著しく抑制、(4)耐久性が向上することなどを確かめ、産業技術総合研究所と共同で特許出願を行った。

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