政策・制度・技術

2011年06月10日

 

東大 植物の病気診断を簡易にできる細菌検出システムを開発

Keywords:  環境技術  大学・研究機関  生態系・生物多様性 

 

東京大学農学生命科学研究科の難波成任教授らの研究グループは2011年2月9日、植物の病気を起こす細菌を簡単に素早く診断できる検出システムを開発したと発表した。同研究成果は米国科学誌「プロスワン」オンライン版の1月27日号に掲載された。

特定の病原菌だけを選択的に培養できる培地の設計アルゴリズム「SMART(スマート)」を確立。従来の培地では雑菌も育成してしまい、判別が難しかったが、スマートを使った培地は雑菌の育成を抑え目的の病原菌だけを育成する。また、この技術をもとに素早く簡単な上に感度も高く、低コストで病気診断が行えるシステムを新たに4種類開発した。

開発された診断キットは、専門技術や特別な設備が無くても使用でき、農家や家庭で一般の人が自ら診断できる。菌体数計測により病気の発症レベルを調べることで減農薬にもつながる可能性があり、医療診断や検疫検査、環境中からの有用微生物の発見など、広範囲の応用が期待される。

出光興産 微生物の力で農作物の病害を防ぐ(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/029855.html
東北大、畜産排水を浄化処理する人工湿地実験施設を開設(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/029538.html
農環研 オオムギ葉から生プラ分解能力が高いカビを発見(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/028851.html

登録日時:2011/06/10 06:00:15 AM

English  

 

参照元

東京大学 農学生命科学研究科プレスリリース
微生物を選択的に培養できる培地設計理論「SMART」を開発
http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics110209.html


 

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