2010年12月19日
Keywords: 生態系・生物多様性 NGO・市民 地球温暖化
環境保全団体であるWWFジャパンとグローバル・フットプリント・ネットワークは2010年8月25日、日本のエコロジカル・フットプリント(以下EF)に関する初めての報告書を発表した。
分析の結果、2006年のEFは一人あたり4.1gha※注1(世界平均の1.5倍)。それに対し、バイオキャパシティーは一人あたり0.6gha(世界平均の3分の1)であり、日本は不足分を輸入に頼っていることがわかる。世界中の人が日本人と同じ生活をすれば、地球が2.3個必要となる計算。
日本では総EFの65%をカーボン・フットプリント(以下CF)が占めているが、1990年代後半のCFは1961年の13倍となっている。日常生活におけるEFの内訳は食料が最も大きな割合を占める(36%)が、日本では食べずに廃棄される量が2005年データで年間1,380万トン(全世界で食糧援助にまわされる量の1.7倍)に達するため、これを減らすことは大きな改善につながる。
CFについても国内排出量取引や環境税の導入を検討し、二酸化炭素を削減すれば、EFの総量低下につながるとして、WWFジャパンは環境指標「エコロジカル・フットプリント」の具体的活用に関する要望書を日本政府へ提出した。
注1:gha(グローバル・ヘクタール)=生物生産力は気候風土や利用形態によって生産性が異なってくるが、この差異を補正し、標準化した生物生産力の単位。「平均的な生物生産力を持つ土地1ヘクタール」に相当。
日本のエコロジカル・フットプリントに関する初めての報告書を公表
http://www.wwf.or.jp/activities/2010/08/876625.html
エコロジカル・フットプリント・レポート 日本2009 日本語版
http://www.wwf.or.jp/activities/lib/lpr/
WWF_EFJ_2009j.pdf
登録日時:2010/12/19 06:00:15 AM