生物多様性・食糧・水

2007年12月30日

 

2007年の南極オゾンホール 例年通り出現

Keywords:  生態系・生物多様性  大学・研究機関 

 

気象庁は2007年9月13日、米国航空宇宙局(NASA)の衛星データを解析した結果、南極オゾンホールが8月中旬に出現し、9月半ば時点で南極大陸をほとんど覆うまで拡大したと発表した。

オゾンホールは例年8月後半に現れ、9-10月に最盛期を迎え、11-12月に消滅する。大気中のオゾン層破壊物質の濃度は1990年代後半のピーク後も高い状態が持続しているが、2007年はオゾン層破壊の促進に関係する南極域上空の低温域(-78℃以下)の面積が昨年ほど大きくないため、2006年ほど大きく発達することはなく、過去10年間の平均的な規模になると気象庁は予想している。

2007年9月16日は「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の採択から20年目にあたる。この間の国際的な取組みの成果により、気象庁の観測でもオゾン層破壊物質であるフロン11の大気中濃度の減少が確認され、オゾンホールの年々の拡大傾向も2000年以降は見られなくなった。しかし、オゾン層破壊物質は依然として大気中に多く存在するため、今後も引き続き数十年間はオゾンホールが現れると予想されている。



http://www.jma.go.jp/jma/press/0709/13a/ozonehole0709.html


オゾン層 90年代以降の北半球は一定?微増だが、依然要注意 (関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/db/1438-j
南極、昭和基地上空のオゾン全量が過去最小を記録 (関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/db/1600-j
オゾンホールが過去最大級に 「気候変動監視レポート2006」 (関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/db/1869-j


登録日時: 2007/12/30 12:00:05 PM

英語記事はこちら


 


 

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