政策・制度・技術

2017年07月19日

 

空気を使った風力発電出力安定化技術の実証試験始まる

Keywords:  環境技術  再生可能エネルギー 

 

写真:Windmills In Hokkaido
イメージ画像:Photo by studio tdes. Some Rights Reserved.

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、早稲田大学、エネルギー総合工学研究所、神戸製鋼所は2017年4月20日、天候により出力が変動する風力発電を電力系統上で安定的に利用するために、静岡県河津町に完成した圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES)システムによる実証試験を開始したと発表した。

同システムは、風力発電で得た電力を使う圧縮機で空気を圧縮し高圧状態でタンクに貯蔵する。電力が必要な際にはこの圧縮空気で発電機を駆動し発電する。設備は、汎用機器で構成されていて信頼性が高い、希少金属や有害物質を使用せず、空気と水しか排出せずクリーンである。また、圧縮の際に発生する熱を貯蔵し、再利用して充放電効率を高めている。

制御技術については、電力系統に対する風力発電の出力変動を緩和するため充放電を制御する変動緩和制御、発電計画と実際の発電量との差を極小化するため充放電を制御する計画発電制御の二つの技術が開発された。

実証試験は東京電力ホールディングス東伊豆発電所(風車11基、出力1万8370kw、2015年8月営業運転開始)と接続して実施。2018年度末までに出力変動制御技術の確立を目指す。

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