国際

2013年04月23日

 

「リオ宣言第10原則」の日本での実現を目指して

Keywords:  国際  NGO・市民  市民社会・地域 

 

JFS/Towards Implementing '10th Principle of Rio Declaration' in Japan
日本から事例を発表した菜の花プロジェクトネットワークの藤井絢子さん
Copyright 今井麻希子


2013年3月末、リオ宣言第10原則をテーマにした国際シンポジウム「グリーンアクセスの実効的保障を目指して」(グリーンアクセスプロジェクト主催)が兵庫県で開催され、国内外の先進的な取り組みが紹介された。「リオ宣言第10原則」とは1992年に開催された地球サミットで採択された27の原則のひとつで、持続可能な社会づくりに向けた市民参加、情報アクセス、司法アクセスの権利を定めている。

1970年代から琵琶湖の自然保護に従事し、菜の花からのバイオ燃料づくりを全国で展開する「菜の花プロジェクトネットワーク」の藤井絢子さんからは、「市民が行政と協力し活動を長く続けていくコツは、楽しく美味しく、みんなに使ってもらえるしかけで人々を巻き込むこと。行政やメディアとも想いを共有できれば、ずっと応援し続けてくれる」という力強い報告があった。また、西淀川公害訴訟を契機に誕生した「あおぞら財団」からは、公害問題が起こると、時宜を得た情報共有がなされず、解決までに非常に長く時間がかかり、市民が弱い立場に立たされることが多いという課題が指摘された。

リオ宣言第10原則の理念を実現するため、1998年に「オーフス条約」が採択されたが、日本はまだ批准していない。原発問題の解決のためにも、市民参加が保障されることが重要だ。日本社会がどのような転換を選ぶのか、今後の動きが注目されている。

リオ+20NGO連絡会/EPC
今井麻希子

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