政策・制度・技術

2012年10月16日

 

気象庁 新しい都市気候モデルでヒートアイランド現象を解析

Keywords:  環境技術  政府 

 

気象庁は2012年7月9日、都市の気温が周囲より高くなるヒートアイランド現象を、都市の地表面状態やエアコン、車などの人工排熱を考慮した新しい都市気候モデルを利用し、解析したと発表した。

東京、大阪、名古屋の平均気温は100年で約3℃上昇しており、この温度上昇には地球温暖化に加えて、都市部のヒートアイランド現象の影響が含まれる。気象庁は、都市部の雲や降水、地表面状態、建築物、人工排熱の影響を考慮した新しい都市気候モデルを開発し、月平均の気候で見たヒートアイランド現象を初めて定量的に評価した。2011年8月の東京、大阪、名古屋の都心部における一ヶ月間の気温変動をシミュレーションしたところ、ヒートアイランド現象による上昇量は1~2℃であることが分かった。

また都市部では、夜間の放射冷却がビルなどの建築物に阻害される影響で、最高気温よりも最低気温の上昇率が大きい傾向がみられた。さらに、人工物におおわれた地表面の水分減少や気温上昇の影響で、都市部では相対湿度が長期的に低下していることも分かった。

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