政策・制度・技術

2011年10月10日

 

産総研、3社と共同で多結晶シリコン太陽電池の新作製法を開発

Keywords:  環境技術  大学・研究機関  省エネ 

 

JFS/AIST Develops New Production Technology for Polycrystalline Silicon Solar Cells
「本技術で作製したテクスチャ」 
Copyright 独立行政法人 産業技術総合研究所

産業技術総合研究所は2011年7月4日、ノリタケカンパニーリミテド、不二製作所、和光純薬工業と共同で、多結晶シリコン太陽電池の新しい作製方法を開発したと発表した。

結晶シリコンインゴットのスライス技術は、コストや環境負荷を減らすため、ピアノ線と砥粒を含んだ溶液を使う遊離砥粒方式から、ピアノ線にダイヤモンド砥粒を固着させたワイヤーと冷却水を使う固定砥粒方式へ移行が進んでいる。だが、固定砥粒方式でスライスした多結晶シリコン基板の表面は鏡面に近く、反射率の低い基板を得ることが難しいため、表面に凹凸構造(表面テクスチャー構造)を形成する安価で量産に適した方法が望まれていた。

新技術では、基板にサンドブラスト処理を行い、表面に一様な凹凸を形成する。次に、新開発した酸エッチング液に浸漬することで、サンドブラスト処理で生じたダメージ層の除去と表面テクスチャー構造の形成が同時にできる。

この基板を用いて多結晶シリコン太陽電池を試作したところ、良好な特性を示した。今後はサンドブラスト技術、酸エッチング技術をさらに改善し、量産プロセスとしての検証を行い、低価格で高効率な多結晶シリコン太陽電池の作製を目指す考え。

登録日時:2011/10/10 06:00:15 AM

English  

 

参照元


産総研 多結晶シリコン太陽電池の新しい作製方法
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2011/pr20110704/pr20110704.html


 

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