生物多様性・食糧・水

2011年08月23日

 

国立環境研究所 北極圏上空で史上最大のオゾン破壊を観測

Keywords:  生態系・生物多様性  大学・研究機関 

 

JFS/Record 40% Loss Detected in Arctic Ozone Layer
Copyright 国立環境研究所


国立環境研究所は2011年4月6日、北極圏における15カ国・30カ所のオゾンゾンデ観測点での観測により、この冬から春にかけて史上最大となるオゾン破壊が進行中であり、その際には、普段より強い紫外線量が観測される可能性があることを発表した。

モントリオール議定書に始まるフロン類の排出規制の効果により大気中の活性塩素量はすでに減少に転じているが、このオゾン観測ネットワークによると、北極上空からスカンジナビア半島にかけての極渦内に、これまで観測された中では最大規模のオゾン破壊が観測されていることがわかった。

この低オゾン領域が今後ロシアの方に向かって東に移動していき、中国・ロシア国境付近にまで達するであろうことが、気象モデルから予測されている。WMO(世界気象機関)によると、今冬初めから3月下旬までの北極上空におけるオゾン全量の破壊量は40%に達し、これまでに観測された最大値である30%をすでに上回っている。

温室効果ガスの近年の増加に伴い、大規模なオゾン破壊を引き起こすもととなる状況が、今後北極圏上空で増える事態も懸念される。同研究所では、南極オゾンホールの回復状況とともに、今後は北極上空の様子にもより注視していく必要があるとしている。

登録日時:2011/08/23 06:00:15 AM

English  

 

参照元

国立環境研究所北極圏上空で史上最大のオゾン破壊が進行中
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2011/20110406/20110406.html 


 

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