次世代データセンター向けの高電圧直流給電システム、受注開始へ

情報通信機器メーカーの日本無線は2011年１月11日、クラウドコンピューティング時代を見据えた次世代データセンターなどのニーズに応えるための高電圧直流給電システムの受注を開始した。

従来の電源システムは、AC（交流）からDC（直流）、DCからACへの電力変換の繰り返しによる電力ロスに伴う放熱対策、電力ランニングコストやイニシャルコストの高さ等が課題になっていた。今回受注が始まった高電圧直流給電システムは、ACからDCへ変換後、サーバー等のIT機器に直接DCを給電するシステムで、電力変換効率は95％と非常に高い。このため、電気料金や設備費等、トータルコストの削減が可能となる。

また、高電圧直流給電の大きな課題であった遮断時のアーク放電や人体への危険性を排除した安全設計がなされており、警報・監視システムで異状時にもフェイルセーフ動作を行い、安定したシステム運用も確保されている。

同社では、最大容量200kWの給電が可能なこの給電システムを、５つの特長（「Flexibility（柔軟性）」「Reliability（信頼性）」「Ecology/Economy（省エネ性／経済性）」「Safety（安全性）」「High-availability（高可用性／拡張性）」）の頭文字と「High Voltage Direct Current（高圧直流）」の略をとって「FRESH HVDC」と名付けている。

登録日時： 2011/07/21 06:00:15 AM