政策・制度・技術

2010年09月24日

 

名古屋大学など、世界最高の水素透過能を有するニオブ系合金膜を開発

Keywords:  環境技術  大学・研究機関 

 

名古屋大学と国立高等専門学校機構は2010年7月14日、同大大学院工学研究科の湯川宏助教、大分工業高等専門学校の松本佳久教授、鈴鹿工業高等専門学校の南部智憲准教授の共同研究グループが、世界最高の水素透過能(水素精製能力)を発揮する新しいニオブ系合金膜の開発に成功したと発表した。

クリーンなエネルギー源である水素を利用するためには、種々の方法で製造される混合ガスの中から水素を精製し高純度化する必要がある。その手段として水素のみを透過する金属隔膜(水素透過膜)を用いた膜分離型水素製造システムが注目されている。現在、水素透過膜としてパラジウム系合金膜が用いられているが、高価、低効率、高温強度が低い、長期耐久性が劣る等の問題がある。

新しく開発された膜は、水素透過能が高く、高温強度や耐クリープ特性に優れたニオブをベースにして、タングステンとモリブデンを添加したニオブ系合金膜。ニオブの欠点とされる水素脆化の問題を解決すると同時に、パラジウム系に比べて5倍以上の水素透過能を発揮し、世界最高値の性能を示す。主成分のニオブは資源量が豊富で安価であり、膜の材料コストはパラジウム系の1000分の1以下となる。

世界最高の水素透過性能を発揮するニオブ系合金膜の開発に成功
http://www.nagoya-u.ac.jp/pdf/research/
news/20100714_engg.pdf?20100805

登録日時:2010/09/24 06:00:15 AM

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