交通・モビリティ

2008年04月17日

 

川崎重工、鉄道システム用地上蓄電設備で回生電力の再利用へ

Keywords:  交通・モビリティ  3R・廃棄物  企業(製造業) 

 

川崎重工は2007年12月17日、自社開発の大型ニッケル水素電池「ギガセルR」を利用した鉄道システム用地上蓄電設備により、車両がブレーキをかける際に発生する回生電力を再利用する実証試験に成功したことを発表した。

今回の実証試験では、大阪市営地下鉄の変電所にギガセルを用いた蓄電設備を設置し、車両ブレーキ時の回生電力を蓄電して車両の発進・走行時やラッシュ時の電圧降下対策として有効利用できることを確認した。また、停電時の列車運行を想定した実証試験を行い、蓄電設備からの電力供給により空調や照明を維持したまま低速度で最寄駅まで移動できることを確認した。

これにより、鉄道システム全体の電力使用量や契約電力が削減できるほか、変電所の新設コスト抑制が期待できるなど、鉄道の省エネルギー化や環境負荷の低減に貢献できる。

同社のギガセルは、すでにピークカット機能を備えた太陽光発電システムにて実用化しており、今後は電池駆動路面電車や風力発電の出力平滑化、マイクログリッドなど分散型発電システムの負荷平準化、停電・瞬低対応用バックアップ電源など様々な用途への適用拡大を目指す。



川崎重工 電池駆動路面電車向けの電池を実用化、走行試験へ (関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/db/1474-j


登録日時: 2008/04/17 11:42:51 AM

English  

 


 

このページの先頭へ