エネルギー・地球温暖化

2007年07月29日

 

世界初、超電導を用いたLANシステムの動作実験に成功

Keywords:  省エネ  大学・研究機関  政府  環境技術 

 

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、世界で初めて超電導を利用したLANシステムの動作実験を行い、複数のパソコン間での画像転送に成功したことを2007年3月19日に発表した。超電導スイッチを搭載する超低消費電力大容量ルータが実現可能であることが実証され、高度情報化社会の進展に伴う電力消費量の大幅増大への解決につながることが期待されている。

高度情報化時代の進展に伴い、より大量の情報をより高速に処理する要求に応えるためには、より高速で動作するLSIが必要だが、その性能はもうすぐ限界に達してしまう。この限界を超え、超低消費電力で高速に情報処理ができるネットワークルータなどの機器を実現するためには、半導体の限界を打ち破る技術の開発が必要であるが、超電導デバイスは半導体の1/1000の超低消費電力で100倍の高速動作が可能なため、その有力候補の一つとされてきた。

同システムは、通常のコネクタで室温機器と容易に接続ができ、冷却ボタン一つで超電導回路に必要な極低温状態を作り出せるなど、取り扱いが非常に容易。今回の実証により、超電導スイッチにより10Gbpsの高速デジタル信号を実用レベルの低エラーレート10-13bps以下でのスイッチングが可能であること、超電導スイッチ自体は40Gbpsの信号に対しても正しく動作することが確認された。



登録日時: 2007/07/29 10:33:18 AM

英語記事はこちら


 


 

このページの先頭へ