2007年04月07日
Keywords: 生態系・生物多様性 大学・研究機関 政府
海洋研究開発機構地球環境観測研究センター(IORGC)は、海洋地球研究船「みらい」による1999年から2005年の太平洋横断・縦断精密観測の結果との比較により、南極海から太平洋に流れ込む底層水の温度が1990年代前半に比べ0.005度(摂氏)から0.01度上昇していることを発見した。
2007年1月4日に公表されたこの成果については、「Geophysical Research Letters Vol. 33」に掲載された。
この水温上昇は、気温に比熱換算すると、観測線直上の大気全体をおよそ1から1.6度暖めることが可能な熱量に相当する。
海洋大循環は、膨大な熱や二酸化炭素を運ぶため、地球規模の気候を支配する一要因である。南極周辺での底層水の形成量が減少すると、南太平洋から北太平洋まで数十年のうちに底層の水温が上昇するという数値モデルを使った研究もあり、それが現実に生じている可能性がある。
http://www.jamstec.go.jp/iorgc/topics/20070104/index.html
http://www.jamstec.go.jp/iorgc/index.html
登録日時: 2007/04/07 05:56:53 PM
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