政策・制度・技術

2007年03月10日

 

「陸上最大のバイオマス」の生産を制御する遺伝子を発見

Keywords:  環境技術  大学・研究機関  政府  生態系・生物多様性 

 

独立行政法人理化学研究所は2006年12月11日、「陸上最大のバイオマスの生産を制御する遺伝子を発見」と発表した。

陸上のおよそ30%(35億ヘクタール)は森林に覆われていて、この森林の樹木が蓄えているバイオマスは、人間が1年間に消費するエネルギーの約100倍に相当する1.2-2.4兆トンにも及ぶ。この陸上バイオマスの大部分は、樹木の幹を構成する木質細胞に由来する。

木質細胞には、植物体の支持として働く「繊維細胞」、水の通り道として働く「道管」、植物体の支持と水の通り道として働く「仮道管」がある。いずれの細胞も「二次細胞壁」と呼ばれる非常に厚い細胞壁を持ち、二次細胞壁にバイオマスエネルギーが蓄えられてる。したがって「陸上最大のバイオマス」の本体は、木質細胞の二次細胞壁であるといえる。

同研究所(植物科学研究センター形態制御研究チーム)は、米国ジョージア大学のゼン-ファ・イェ博士との共同研究により、「SND1」という遺伝子が、植物繊維細胞の二次細胞壁の生産を制御する鍵を握ることを突き止めた。今後さらに研究が進めば、より生産性が高く、バイオエネルギーに転換しやすいなどの優れた品質を持った「スーパー樹木」を生み出すことが可能になると期待される。



http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2006/061211_2/detail.html




登録日時: 2007/03/10 11:28:06 AM

英語記事はこちら


 


 

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