生物多様性・食糧・水

2006年09月29日

 

トキ、自然ふ化・育雛で14羽が巣立つ

Keywords:  生態系・生物多様性  大学・研究機関  政府 

 

環境省は2006年7月10日、新潟県佐渡市のトキ保護センターで繁殖を試みている国際保護鳥のトキが、6月22日に本繁殖期における最後のヒナの巣立ちを終え、トキの総個体数は18羽のヒナを含め98羽になったと発表した。9組のペアから46個の卵が産まれ、18羽が巣立った。うち14羽で自然ふ化および自然育雛に成功。

淡いピンク色のつばさを広げ優雅に水田地帯を飛び交うトキの姿は、古来、日本の各地で見られる光景だったが、乱獲などの原因で激減。生育環境の悪化なども加わって減少の一途をたどった。1981年には最後に残った野生種5羽を全部捕獲し、トキ保護センターで人工繁殖を試みたが成功せず、2003年に日本産のトキは絶滅した。

同センターでは、中国から贈与をうけた3羽を親とする人工繁殖にも取り組み、少しずつ数を増やしてきた。また、トキの野生復帰に向けて自然繁殖の試みも始め、昨年、1昨年と各1ペアで1羽ずつの成功を収めている。今年は、全9ペアに自然繁殖を試みた結果7ペアから18羽が誕生、親による育雛で14羽が無事巣立つという大幅な自然繁殖増が実現した。



http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7305


http://www4.ocn.ne.jp/~ibis/index.htm
純国産トキ、絶滅 (関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/db/465-j


登録日時: 2006/09/29 11:43:49 AM

英語記事はこちら


 


 

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