生物多様性・食糧・水

2005年02月07日

 

フンボルトペンギンの飼育 日本のNGOがチリに協力

Keywords:  生態系・生物多様性  NGO・市民 

 

動物園で飼育されるペンギンの数は日本が約2500羽と世界でも最大で、ペンギンの飼育、繁殖のノウハウにかけても、日本は相当な蓄積を持つ。この技術を、今や絶滅が危惧されるようになったチリのフンボルトペンギンのために何か役立てられないかと、2004年、日本のNGO「ペンギン会議」とチリのサンチャゴ動物園の間で話が進められている。

「ペンギン会議」は日本各地の動物園、水族館の飼育技術者が中心となり、研究者、市民らがペンギンの研究、保護に取り組んでいる団体。野生のペンギン保護のため海外での調査活動、現地研究者への援助を行っている。

フンボルトペンギンは日本の動物園では古くから飼育が行われており、現在飼育されているペンギンの半数を占める。ところが野生のフンボルトペンギンの故郷であるチリでは、環境の悪化、営巣地の破壊、えさとなる魚の乱獲などで生息数が昨年の調査では3万羽と激減し、絶滅の恐れがでてきている。しかし、チリ国内の関心は低く、動物園の施設、技術水準も低いため継続的な飼育もできていない。

ペンギン会議では、チリから飼育技術者、研究者を日本に招き、意見交換や技術協力を行って、なんとかチリでの飼育を軌道に乗せ、その結果、チリ国内でフンボルトペンギンへの関心が高まることを願い、関係者と調整を進めている。






登録日時: 2005/02/07 12:44:10 PM

英語記事はこちら


 


 

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