2004年04月09日
自然保護NGOの日本野鳥の会は、環境省の委託を受け1997年から2002年にかけて「自然環境保全基礎調査(緑の国勢調査)」として、鳥類繁殖状況の全国分布調査を行った。日本全土にほぼ均等にポイントを設け現地調査を行い、加えてアンケートでも情報を収集した。このような全国的な調査は、日本でほとんど例がなく珍しい取り組みである。
各種の分布状況を20年前の同調査結果と比較し、分布の変化を明らかにした。その結果、日本でポピュラーな夏鳥であるサシバなどが減少していることが分かった。野鳥の会では、夏鳥の最大の特性である渡りの観点から、東南アジアにおける越冬地の火災や熱帯雨林などの伐採が、大きな影響を与えているのではないかと考えている。
しかし現地調査が十分でないことから、バードライフ・インターナショナルと連携して、アジア全体で約2500地点のIBA(野鳥を指標とした重要自然環境)を発表し、各IBA周辺の地元NGOの育成を通して、モニタリング体制を築く計画を進めている。
http://www.biodic.go.jp/center/news/pdf/news10.pdf
登録日時: 2004/04/09 12:10:12 PM
英語記事はこちら