生物多様性・食糧・水

2003年06月07日

 

日本の森林資源、量は充実するが、質は劣化のおそれ

Keywords:  生態系・生物多様性  政府 

 

閣議にて了承された平成14年度の「森林・林業白書」によると、世右の森林は、平成12年までの10年間で、我が国の国土面積の2.5倍に当たる94百万ha減少した(森林減少の96%がアフリカと南米の熱帯林)。開発途上地域での貧困、人口増加、食料不足による薪炭材の過剰な採取、農地確保のための過剰な伐採、商業用木材の過剰、違法な伐採等が主な原因。

一方、日本の森林は国土面積の67%を維持し、その4割を占める人工林の蓄積は、毎年7千万平方メートルずつ増加するなど量的には充実。しかし、スギ原木価格が10年前に比べ37%下落しているなど、長引く木材価格の低迷等から、2001年の木材自給率は18.4%と、林業生産活動は停滞している。

世界の森林は、過剰な利用によって減少・劣化しているが、日本の森林は、資源として利用されないことによって整備が行われず、世界の森林とは逆の形で、劣化するおそれがあり、世界有数の木材輸入国である日本は、国内の森林を資源として十分に利用していくことが国際社会の一員としての責務である、と白書では強調している。






登録日時: 2003/06/07 10:22:45 AM

英語記事はこちら


 


 

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