エネルギー・地球温暖化

2015年03月12日

 

エネルギー自給率7割に 長野県、未来の「しあわせ」見据えて

Keywords:  再生可能エネルギー  エネルギー政策  地方自治体 

 

写真:波田水車
イメージ画像: Photo by Qurren Some Rights Reserved.

長野県は2014年11月、2013年度の県内における自然エネルギーを利用した発電設備容量の合計が、固定価格買取制度や自然エネルギーの普及により、2012年度の2倍以上に拡大したことを発表しました。これにより、同年度の「発電設備容量でみるエネルギー自給率」は70.0%に達しました。

長野県では、人口減少や経済の成熟化など、今が時代の転換点であることを再確認し、県民が描く「未来の信州」を実現するために、2013~2017年度の総合5カ年計画「しあわせ信州創造プラン」を実施しています。この計画の基本方針の1つである「地勢と知恵を基礎とした環境・エネルギー自立地域の創造」を実現するべく、今、県民の手によりさまざまな取り組みが行われています。そして今回、この計画で設定した2017年度の「発電設備容量でみるエネルギー自給率」の目標値70.0%を4年前倒しで達成しました。

2013年度の自然エネルギー発電設備容量を再生可能エネルギーの種別にみると、太陽光発電は42.7万kWと2012年度と比べて2倍以上に、小水力発電は0.03万kWから0.07万kWへと拡大、バイオマス・廃棄物発電は0.58万kWから0.75万kWに増加しています。

では実際にどのような取り組みが行われているのでしょうか。具体的な取り組みを以下に紹介します。

信州エネルギー地産地消プロジェクト事業

本プロジェクトは、地域が協働した「新しい公共」が主体となり、地産地消による自然エネルギーの普及モデルを検討・構築することを通じて、自然エネルギー事業の普及と地域社会の持続的発展を図るものです。地域の人、モノ、お金を生かして地域経済活性化につながるモデル事業を構築しました。たとえば、「おひさま0円システム連携事業」では、初期投資に必要な費用については、おひさま進歩エネルギーが市民出資の募集を行い、ソーシャルエネルギー株式会社が松本地域での住宅用太陽光の設置者を募集し、施工事業を行います。つまり、住宅用太陽光の初期投資ゼロ事業です。

おひさまBUN・SUNメガソーラープロジェクト

本プロジェクトは、県有施設の屋根をまとめて地域の事業主体へ貸し出し、地域の発電事業者が太陽光発電所を運営するものです。これにより、県有施設の未利用スペースを有効活用し、新たな収入源を確保できるほか、効率的な自然エネルギー普及の促進や、自然エネルギーの普及と地域経済の活性化の両立が可能となります。

1村1自然エネルギープロジェクト

このプロジェクトは、地域の豊富な自然エネルギー源を活用した地域づくりや自然エネルギービジネスの推進を通じて地域社会経済の活性化を図るものです。たとえば小諸市の菱野温泉常盤館では、2007年より薪ボイラーを導入し、温泉宿の補助熱源として厨房、浴湯、客室給湯の温水のほぼ3分の1を賄っています。さらに、導入前に比べて二酸化炭素約35%を削減したほか、経営面でもコストダウンを実現しました。

このほか長野県では、農業用水路を利用した小水力発電の普及拡大にも取り組んでいます。2014年7月18日の同県の発表によると、県内の基幹的な農業用水路を調査した結果、小水力発電の候補地として可能性のある地点は164箇所で、推定される発電出力は25,727kWにのぼります(約4万世帯の消費電力量に相当)。

さらに「家庭の省エネサポート制度」も行っています。電気やガスなどのエネルギー供給事業者が、保守点検などで家庭を訪問する際に省エネをアドバイスするもので、すでに7,115 件の省エネのアドバイスを実施しています。

長野県では、ほかにも再生可能エネルギーを導入するための多種多様な取り組みが行われています。今後も、時代の転換点を好機に変える長野県の取り組みに注目です。

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