2007年04月07日
Keywords: 化学物質 企業(製造業) 大学・研究機関 政府
化学物質を極力低減した生活環境の普及を目指して、産学官の連携による「ケミレスタウン・プロジェクト」が2006年に発足した。千葉大学を中心に、千葉県、東京大学や住宅メーカーなどが協力、化学物質を低減した実験住宅を使用して「シックハウス症候群」の患者の症状改善を図る。
新築の建物で建材から揮発する化学物質などに反応し、頭痛やめまい、倦怠感などを訴える「シックハウス症候群」が近年問題になっているが、家具、カーテン、電化製品などから発生する化学物質も同様の症状を起こすという指摘もある。これらの症状を起こす環境要因、発症のメカニズムはまだ解明されていない。
同プロジェクトでは、千葉県柏市の千葉大学キャンパス内に、可能な限り化学物質を低減した住宅を建設、「シックハウス症候群」が疑われる患者とその家族で、希望する人が実験施設に1週間から数週間程度滞在し、症状の改善を図るほか、原因物質の特定などを行う実証実験を2008年度から2011年度まで実施する。2007年3月末に、ハウスメーカーなど5社による実験施設4棟が完成した。
将来的には、戸建て、集合住宅、庭などのあるモデルタウン「ケミレスタウン」を建設、そこで得られた実験結果をもとに快適な住環境の指針を提供することがプロジェクトの目的。その成果は柏市近隣地域の今後の街づくりにも生かされる。
http://chemiless.hp.infoseek.co.jp/
登録日時: 2007/04/07 06:08:41 PM
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